YOSEN KEKKA




トノチョ 通過♪
  2003/12/4(木)−7(日)『HAPPY RE・BIRTH・DAY』


STORY
大金持ちの演歌歌手の家に女の子がお手伝いとして雇われる。
採用された理由は彼女にはその家の座敷童子が見えるから。
奥さんはすでに他界していて後妻が入っている。
長女は俳優として活躍,長男は引きこもり,次男は政治家。
座敷童子のおかげでこの家の幸せがあるとみな信じている。
しかし,ちょっと待て,不幸はあるじゃないか,母は死に長男は継母と心中するために家を出る。
何でこんな不幸が彼らを襲うのか,あの子の招待はいったい・・・。

ひとこと
正直なところ、トノチョさんがどんな集団かを表現する言葉は思い浮かばないのですが、
笑いや演技へのこだわりが随所に感じられ、それが予選通過の何よりの理由になりました。
   まだまだ途上だとは思いますけど、自分たちのセンスが貫かれている舞台とでも言うか、
手探りで面白さを追求している印象があります。
そういう印象を受ける劇団はたくさんありそうで、実はなかなかな。
この先、作風も変わっていくのかもしれませんが、どんな方向に転がっていくのか、
まったく予想できないところも楽しみです。





ACT Lab 通過♪
  2004/1/8(木)−12(月)
  『Life is Tough 〜松竹梅?・・じゃ梅で!〜』

BACKUPシリーズの選考基準が今期から「先物買い」へと改めたのですが、 ACT Labの場合は可能性うんぬんを言うまでもなく、すでにここまでの 舞台が出来上がっているのなら落選する理由がないという感じです。 あえて気がかりな点を挙げるとすれば、「ACT Lab」でしか 見られない舞台とはなにか?という部分が弱いところですが、 これはプロデュース主体の現在、大半の劇団にも共通して言えることです。



劇団だっしゅ 残念。。
  2004/1/29(木)−2/1(日)
  『live thyough 〜手のひらいっぱいの太陽を〜』

去年の予選より確実にレベルアップした舞台でした。笑わせる気満々、なのに社会派。 そんな劇団のカラーも伝わりました。気になったのは、役者さんによって場面の出来不出来が 目立つことです。特に、笑いから本題にさっと切り換った時、急に舞台が弱弱しく感じました。 アフガンが舞台という物語設定がかなりシビアなだけに、よけい感じるのかもしれませんが、 役者さんが不得手なことをやっている、そんな印象があります。笑いについても一緒で、 やっぱり正直に言って笑える人と笑えない人がいるわけです。笑えない人にまでギャグを 担当させなくても・・と。笑いと本筋を行き来する芝居の作り方はできていると思いますが、 それをこなせる中心的な役者さんが、あと2,3人増えてくればいいなあと。


演劇企画ミルク寺 残念。。
  2004/2/6(金)−8(日)
  『北京ダックの遺産』

 完成度はまだまだですが、やろうとしていることが我々のツボを刺激しました。舞台美術と 演出の相互作用だとか、手間のかかることを厭わず、なにかやってやろうという姿勢は大好き です。また、我々には懐かしさを感じる芝居だったのですが、言葉遊びやイメージの連なり から設定世界の見え方がどんどん変わる。舞台の上でのみ成立する世界観の楽しさ。 こういう魅力を見せてくれる劇団は、今はかなり珍しいですから。 このまま続けていけば・・という願望を託したかったのですが、 次の機会を待つことにさせて頂きました。   


劇団パラレルワールド 残念。。
  2004/2/13(金)−15(日)
  『Stand by You -あのときの約束-』

以前のアクション芝居から遠く離れて、ちょっとキャラメルを思わせる スタイリッシュな芝居にイメチェンした感じでした。 音や照明を派手に使ってエンターテイメントする路線が心地いいテンポを生み出していました。ただ、面白おかしい笑いの場面が活きておらず、役者によってコミカルに演じているのが帰って辛く見えてしまっていました。普通の演技と笑いの演技のバランスが取れていれば見え方が 違ってくるのではと感じました


theatre BAROQUE 通過♪
  2004/3/25(木)−28(日)
  『極道夜想曲』

STORY
大和組三代目組長の美沙緒。敵対する織田組による「小林暗殺」の噂が流れた。単なる噂と受け流す小林。迎え撃とうと する組員達。身辺は俄かに慌しくなっていく。そんな折、かつてのパートナー・銀次郎が 戻って来た。噂を聞きつけた 銀次郎は織田組の鉄砲玉を手打ちにして抗争を避ける。再会を祝う小林と銀次郎。だが、小林への恨みを抱えた刺客は すぐ近くにいた。

  ひとこと
前の公演で1200人の動員があったということで、萬のバックアップは必要としていないのでは?という疑問は残りますが、芝居 そのものは十分に予選レベルを超えていますし、集団のカラーも、これはもうはっきりと見えています。今回の芝居だけでなく、一貫 して「踊るヤクザシリーズ」を上演しているところが、なによりもすごいところで、上演記録を拝見すると、幕末にヤクザがタイムトリッ プという芝居もあったとか。今回も意味なく(失礼!)歌う、歌いたいから歌っているという感じが、独特の雰囲気を作っていました。


虎のこ 通過♪
  2004/3/31(水)−4/4(日)
  『ゾンビック』

STORY
失恋した女の子が、ある日洗濯機の中で丸まっていたゾンビと出会う。ゾンビが少女を招待した屋敷には、青い顔の 陽気で個性的なゾンビたちが暮していた。

ひとこと
若くてかっこいい男の子たちときれいでかわいい女の子たちが今の時代を感じさせるセンスできっちりエンターテイメントしてくれま す。 勢い・技術・ノリすべて文句な〜しです。これはぜひ、バックアップに参加してほしいと思っていたところ、劇団からも参加希望の リクエストが。それならもう1度予選なんてまどろっこしい、選抜大会で思う存分戦ってくださいということで急遽「萬スタジオ推薦枠」 で予選通過としました。


劇団こってり 残念。。
  2004/4/15(木)−18(日)
  『アリスの愛はどこにある』

STORY
不思議な国のアリスの絵本の世界に、誕生日に失恋した若い女性が迷い込んでしまう。その不思議の国は彼女の出現に よって、人々が傷つき、どんどん死んでいってしまう。その原因は彼女が愛のない世界を望んでいたから。。最後に彼女 の不思議な国のある男性を好きになってしまう、しかし彼は「愛してる」というと死んでしまうのだ。彼女と彼の運命は?

ひとこと
きちんとしたまとまりのある舞台だったと思います。なぜ唐突に不思議の国のアリスなのか?という疑問をお客に持たせつつ、 徐々に不思議の国の歪みを見せて、冒頭のシーンの彼女が歪みの原因らしいとお客が分かり始めると、一気にたたみかけて ハッピーエンディングへ。上演時間が長いことを除けば、一定レベルに達している芝居でした。 それならどうして不通過なのか?というと、理由の全部を役者さんに押し付けるのは申し訳ないのだけど、もしも誰かが ぱっと目を引く存在感をもっていたら、或いはもしも誰かが胸のすくような演技を見せてくれていたら、もっと作品の印象が際立って いただろうという印象が強くあるからです。皆さん頑張っているんだけど、一人一人があと一歩のところにいて、全体の印象もあと 一歩に見えてしまうというのが、正直な感想です。いい場面が一杯あっただけに、弱い場面も目立っていたのが悔やまれます。


劇団ごま塩玄米社 残念。。
  2004/5/7(金)−9(日)
  『転乞う生』

 オリジナリティという意味では、徹底した言葉遊び?に目を見張るものがありました。ただ、芝居を見ている  うちに、なんらかのカタルシスなりドラマの面白さなり、笑いなり、なにかが物足りないという思いが沸き  起こりました。 全体的にテンポが同じだったせいもあるのでしょうが、見ているうちにスピードある言葉の  連なりにも慣れてきます。セリフの面白さは分かった上で、では舞台として何を楽しませてもらえるのか?  それを待っているうちに芝居が 終わってしまったような、不完全燃焼な思いが残りました。  ドラマの分かりやすさにはあまり重きを置いていないようにも見えるので、もしかしたら、  「言葉の力や魅力を存分に駆使した、演劇でも朗読でも音楽でもない舞台」を目指しているのかもしれない  とも想像します。


炭酸ズノウプロジェクト 通過♪
  2004/5/27(木)−30(日)
  『ONE DOZON』

STORY
 まだ海賊が世の中に繁栄していた頃。 最も海賊らしくない海賊団がいた。  キャプテン・ディタ率いる、争いを好まない海賊。その名はベリーメリー海賊団。  ある日、自称無敵の集団ベルベット海賊団の襲撃を受けた。窮地に陥るディタ達だったが、そこにベレイユ  率いるシャイン・スカイ海賊団が現れる。用心棒をかって出て、あっという間にベルベット海賊団を撃退して  しまった。ベレイユ達は報酬を貰い、自分達の船に帰ろうとするが、ベルベットの策略にはまり船は沈んでしまう。 こうして2組の海賊団はしばらくの間、行動を共にすることになった。ディタ達は、やすやすと隠された宝を発見  していく。すっかり意気投合したベリーメリー&シャイン・スカイ海賊団の面々。  だがベレイユだけは違った。安々と宝を見つけるディタ達に疑問を抱き、その秘密を探ろうとする。そしてついに 真相を知った  ベレイユは、なんとディタ達に刃を向ける。一方、ベリーメリー海賊団を監視し続け、宝の地図を持っているに  違いないと睨んだベルベットは、 再びベリーメリー海賊団に襲いかかろうとしていた。

ひとこと
 1月の舞台の方が面白くて、今回は雑に見えるところが多々あり。でも、芝居をするのが楽しい! ってノリは評価したかったです。劇団って勢いも大事だし、1月の公演との合わせ技で一本。   


劇団ヨロタミ 通過♪
  2004/6/17(木)−20(日)
  『ラ・メン 〜愛麺〜』

STORY
 イマイチ流行らないラーメン56。店主の五郎が作るラーメンは評判が悪く、常連客のお目当てはもっぱら  店員の瞳と、瞳が作るパスタ。近所には行列ができるラーメン屋もあり、店内はいつも閑散としていた。ところが  有名店と間違えてやってきた妙に味に詳しい男が、 五郎のラーメンは化学調味料を使っていないこだわりの  ラーメンであることを見抜いた。それをきっかけに常連達は店を有名店にしようと盛り上がる。  次の日、偶然有名店を取材に来たTVクルー達が現れた。これはチャンスと沸き立つ常連客達。  半ば強引に全員にラーメンを出す。なんと五郎のラーメンは一夜にしてクルー達の唸らせる味に変身していた。 ところがリポーターの鵜飼さんはひとり違和感を感じていた。五郎は化学調味料を使っていたのだ。  鵜飼さんの好意で1週間後、有名店のついでにラーメン56も取材してくれることになった。時同じくして、  五郎の別れた妻・美佐子が戻ってきた。五郎に好意を抱いていた瞳の気持ちは複雑。ついには自分が身を  引く決心をしてしまう。そして1週間後。撮影は順調に進む中、五郎は驚くべき一品を鵜飼さんに出す。

ひとこと
 目新しさはないけど、随所で確実に笑わせる上手さがあり、  生歌で盛り上げる場面を見て、もうこれは予選通過だと確信しました。 


REVOIR MUSICAL FACTORY 残念。。
 2004/7/7(水)−12(日)
  『GOD!OF MUSIC』

 ひとこと
 前回公演では、物語の作り方に大人の目線が感じられ、世界観や登場人物の心の動きをお客さんがいろいろと想像できる  奥行きがあると感じました。  今回も大恐慌時代を背景に持ってきて、どう展開させるのかと期待していたのですが、当時の時代性がやや希薄だったように  思います。1920〜30年代は、私などは知ってるようで知らない時代ですから、なぜ移民が殺到するのか?  当時のアメリカンドリームとは?アメリカ人と移民の相互の感情など、もっと描きこんでもらえると、作品の中にのめり込めたのかも しれません。結果的に、二人の友情物語のみが浮かび上がり、線の細い作品になってしまったと思います。  今回は、得意の歌と踊りが生きていない印象があります。ルボワールさんの魅力の一つは、その音楽性にあると思っていますが、 歌と踊りがなくても成立する芝居になっていたようで残念でした。  審査員からも、ミュージカル(的な)シーンは必要なの?という声がありましたが、歌や踊りを削ってしまったら、恐らくルボワ―ル  さんにとっては本末転倒でしょうから、このあたりが今後の課題になるのかもしれません。



たらこ劇場 残念
 2004/8/10(火)・11(水)
   『爆笑!産婦人科より愛を込めての巻』

STORY
 イマイチ流行らないラーメン56。店主の五郎が作るラーメンは評判が悪く、常連客のお目当てはもっぱら  店員の瞳と、瞳が作るパスタ。近所には行列ができるラーメン屋もあり、店内はいつも閑散としていた。ところが  有名店と間違えてやってきた妙に味に詳しい男が、 五郎のラーメンは化学調味料を使っていないこだわりの  ラーメンであることを見抜いた。それをきっかけに常連達は店を有名店にしようと盛り上がる。  次の日、偶然有名店を取材に来たTVクルー達が現れた。これはチャンスと沸き立つ常連客達。  半ば強引に全員にラーメンを出す。なんと五郎のラーメンは一夜にしてクルー達の唸らせる味に変身していた。 ところがリポーターの鵜飼さんはひとり違和感を感じていた。五郎は化学調味料を使っていたのだ。  鵜飼さんの好意で1週間後、有名店のついでにラーメン56も取材してくれることになった。時同じくして、  五郎の別れた妻・美佐子が戻ってきた。五郎に好意を抱いていた瞳の気持ちは複雑。ついには自分が身を  引く決心をしてしまう。そして1週間後。撮影は順調に進む中、五郎は驚くべき一品を鵜飼さんに出す。

ひとこと
 たらこ劇場さんは、面白いキャラクター作り、そのキャラから生まれる笑い、が秀逸で、バカバカしい話の展開には、 やっぱり笑いの本場は関西だなあと思わされます。もっと客席に笑いが起きてくれればいいなあと、拝見する度に思う のですが、地元での公演ではどうなんでしょうか。審査員から、大勢のお客さんが一緒に楽しんで見ている環境で  見たかった、という声がありましたが、私にも同じ思いがあります。というのも、ずっと不思議に思っていることが  あって、小劇場的な感覚で言うと、たらこさんは全体的にたっぷりと見せるので、冗長に感じられてしまう  印象があります。乱暴な言い方をすると、上演時間を半分削れば笑いは倍になるように思うのですが、これは釈迦に説法 で、当然たらこさんは分かっているのでしょう。ですから、地元での公演では、私が冗長に感じる部分にお客の笑いが 入って、ちょうどいい感じになっているのでは?などと想像するわけです。  萬スタジオでよく見る笑いは、シチュエーションコメディか、寅さん的なおもろうてやがて悲しき人情話、もしくは  コント集がほとんどで、たらこさんの笑いは貴重な存在なのですが、「瞬間的には面白いのに・・、全体に長い・・、  冒頭のシーンは不要・・」など、やはり上に書いたような印象を持った審査員が多かったです。凝った映像や小道具  など、笑いに手抜きしない姿勢は観客にも伝わっていると思います。キャラはともかく、しっかりした芝居が出来る人 が育ってくると、また雰囲気が変わるのかもしれません。


さるしげろっく 残念。。
 2004/8/12(木)−15(日)
   『カネヨ −KANEYO−』

STORY
 イマイチ流行らないラーメン56。店主の五郎が作るラーメンは評判が悪く、常連客のお目当てはもっぱら  店員の瞳と、瞳が作るパスタ。近所には行列ができるラーメン屋もあり、店内はいつも閑散としていた。ところが  有名店と間違えてやってきた妙に味に詳しい男が、 五郎のラーメンは化学調味料を使っていないこだわりの  ラーメンであることを見抜いた。それをきっかけに常連達は店を有名店にしようと盛り上がる。  次の日、偶然有名店を取材に来たTVクルー達が現れた。これはチャンスと沸き立つ常連客達。  半ば強引に全員にラーメンを出す。なんと五郎のラーメンは一夜にしてクルー達の唸らせる味に変身していた。 ところがリポーターの鵜飼さんはひとり違和感を感じていた。五郎は化学調味料を使っていたのだ。  鵜飼さんの好意で1週間後、有名店のついでにラーメン56も取材してくれることになった。時同じくして、  五郎の別れた妻・美佐子が戻ってきた。五郎に好意を抱いていた瞳の気持ちは複雑。ついには自分が身を  引く決心をしてしまう。そして1週間後。撮影は順調に進む中、五郎は驚くべき一品を鵜飼さんに出す。


ひとこと
スタッフワークがしっかりしていて、実は、仕込みの段階からこれはいい芝居が期待できると思っていました。  本番に入ってからも、その期待は裏切られず、本格派の台本で、最近、萬スタジオでは滅多に見ることのない「人間を  描く」芝居でした。安定したレベルの作品を書き続けてきた作家さんだと思ったのですが、共同執筆と聞き、驚かされ  ました。また、久しぶりに「劇的」という言葉を意識させられた舞台でもありました。  まず初めに、エンターテイメントが主流の小劇場界で、お客さんが増えにくいタイプの芝居をやる志は応援したいと  思います。審査員の声にもありましたが、たまにはこういう芝居もいいとは思っても、よほどの満足度がないと、次の  公演に来るかどうかは別の話だからです。審査員アンケートでは、他の人はどう評価すると思いますか?という問い  には、皆さん高い得点をつけましたが、あなたはもう一度見たいですか?という質問には、かなりまちまちの答でした。 それと台本のクオリティーやモノ作りの姿勢に対しての役者さんの演技が気になりました。  テンポやリズムを優先した舞台用の会話、或いは、面白く聞こえるトーンの台詞回し、ドタバタした賑やかしなどは、  こういう台本を書いた段階で切り捨てるべき表現だったように思うのです。  ちょっとした笑いや目先の変化はいらない、じっくりと自然な演技をしてほしいのに、と劇中何度も感じました。  若い人も、不器用な人も、まっすぐ役に向かい合うことしか許されない、そういう逃げ場のない台本を書いた  (と思いますが)のですから、それを貫いてほしかった、というのが正直な感想です。  今回初めて拝見しただけですので、もしかしたら普段は演技のトーンに合った作品を上演されているのかもしれません が。レベルが高いことは充分承知の上ですが、もう少し公演を重ねれば、必ず、BACKUPシリーズの趣旨である、  なんらかのこだわり、志向がはっきりとした、いい芝居を見せて貰えると思いました。


音速かたつむり 残念。。
 2004/9/8(水)−12(日)
  『グッドバイ』

前回の萬スタジオ公演でいい評判を耳にしていました。 しっかりとしたドラマを深すぎず浅すぎず見せる力と、さらりと笑わせるセンスの良さは評判通りでしたが、恐らく前作の方が話として面白かったのではと想像します。失礼な言い方かもしれませんが、今回はアタリハズレのハズレで、 もっと優れた芝居を作られるだろうことは充分に感じました。 実は選抜大会の出場枠が一つ空く可能性があったため、ぎりぎりまで 予選結果の連絡を差し上げずにいました。 個人的な感想ですが、登場人物が多くて物語が展開する勢いを削いでしまった印象があります。前フリが多く、後半の時間が足らなくなったような。 遺言式に集まった人々の群像劇として始まり、やがて、彩子さんの運命と決断を前に右往左往する善良な人々の群像劇という姿を見せるのですが、 核となる「彩子さんはよく生きた」部分の描写があまりなく、個人的にはそちらをもっと見たい気持ちが残りました。もうひとつ物足りなさを感じたのは、遺言式です。最後になってお客は、図らずも彩子さんの遺言式になっていることに気が付く訳ですが、死神が登場するユニークな遺言式とはどんなものか?という芝居前半からの興味はすっぽかされた思いが残りました。



SPPTテエイパーズハウス 残念。。
 2004/9/17(金)−20(月)
  『風の行方』

すでにプロの舞台であり、「これからの劇団」というBACKUPの趣旨から 外れると考えました。不通過というより、辞退して頂くニュアンスが強いです。 これには2つの側面がありまして、一つは10年以上活動されてきて、 前売り3000円で観客動員もある。つまり集団として既に出来上がっているということ。 もう一つは芝居の質について。完成度は予選レベルを上回る芝居なのは確か ですが、ではどういう集団かを人に伝えようとすると、なかなか言葉が思い浮かばない。これは恐らくテエイパーズさんが、自分たちならではの表現といった発想ではなく、幅広い観客層に見てもらうための表現という、いわばプロ意識に根ざした発想で芝居を作られている所以と思います。 「作風自体に目新しさはないが、観客の心に届く芝居を見せてくれる集団」という曖昧な言葉が辛うじて思い浮かぶのですが、これもまた「これからの劇団」 にはそぐわない言葉です。今回の芝居でもっと「この劇団ならではのもの」を 感じ取れれば良かったのですが、一番の印象がプロとしての堅実な仕事ぶり でした。完成度よりオリジナリティを重視する意図から、予選不通過とさせて 頂きました


DearMyFriend 通過♪
 2004/10/6(水)−11(月)
  『山茶花-さざんか-』

久しぶりに若い肉体と気持ちを見た気がしました。 妖怪役3人のキレある動きに尽きるかもしれません。カーテンコールの最後の方で、妖怪の一人が他の役者に思い切り跳躍して襲い掛かっていましたが、 実はあれが予選通過の後押しをしてくれました。 やけに元気で、やたら体が動く心地よさ、舞台に立つ高揚感・・、 若い劇団だけが放つ独特の雰囲気が心地よく感じられました。 率直に言って、作品の完成度はさほど高くなかったと思います。 物語が行ったり来たりする部分もあり、また、盛り込んだ要素が多くてこなし切れていない部分も見受けました。殺陣やダンスのある芝居ですから、上演時間を考えてもドラマを削ぎ落としていく必要があったように思います。 それでも、随所にしっかりとした見せ場があり、センスを感じる役者さんがおり、無駄といえばそれまでだけど笑いがあり、これから先、劇団としてどんな部分が伸びてくるのか、魅力になるのか、たくさんの期待の芽を感じました。